AIの進化によって、画像生成の世界は劇的に変化しました。今やプロのデザイナー顔負けのビジュアルを誰でも簡単に生み出せる時代です。
しかし、どんなに優秀な生成AIでも、得意な分野と苦手な分野は存在します。
この記事では、実際に生成AIを使って画像を作った経験をもとに、「得意なもの」と「苦手なもの」について、具体的な例を交えて詳しく解説していきます。
1. 生成AIが得意とする画像ジャンル
1-1. ファンタジーキャラクターやモンスター
生成AIが最も得意とするジャンルのひとつが、ファンタジーキャラクターやゲーム用のモンスターです。
実例プロンプト:
「闇の魔力を宿した六つ目の巨大モンスター。黒い鱗と赤く光る目、空中を浮遊し、触手を持つ。背景は雷が鳴り響く荒野」
このようなプロンプトで生成された画像は、まるでAAAゲームのボスキャラのような迫力がありました。
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※この画像はAIにより生成したオリジナル画像です。 |
1-2. 風景・背景アート
美しい山々、異世界の街並み、未来都市など、風景画もAIの得意分野です。構図や光の表現に優れ、映画のようなシーンも簡単に描けます。
実例プロンプト:
「空に浮かぶ都市。水晶の塔が並び、空には浮遊する島々。夕暮れ時でオレンジ色の光が雲に反射している」
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※この画像はAIにより生成したオリジナル画像です。 |
1-3. アニメ・マンガ風のイラスト
アニメ・マンガ風の人物描写が非常に得意です。
実例プロンプト:
「女子高校生。制服姿で桜の木の下に立っている。春の風に髪がなびき、背景は満開の桜並木」
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※この画像はAIにより生成したオリジナル画像です。 |
1-4. 抽象アートやサイケデリックな表現
現実に縛られない抽象表現や幻想的な世界観もAIの得意分野。構成や色使いが自由な分、個性的な作品が生まれやすいです。
実例プロンプト:
「虹色の液体が空中で渦巻き、周囲には幾何学模様が浮かんでいる。幻想的でサイケデリックな世界」
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※この画像はAIにより生成したオリジナル画像です。 |
2. 生成AIが苦手とする画像ジャンル
2-1. 正確な手や指の表現
生成AIの苦手ジャンルの代表が「手」。指の本数が多かったり、あり得ない関節の曲がり方をすることも。
実例プロンプト:
「青年が右手を前に突き出し、魔法の光を放っている」
→ 指の間が不自然に空いていたりしました。
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※この画像はAIにより生成したオリジナル画像です。 |
2-2. テキスト・看板・ロゴの再現
文字を画像内に含めると、意味不明な記号や文字化けが発生しやすいです。AIは「形」としてしか文字を学習していないためです。
実例プロンプト:
「カフェの看板に“Coffee & Peace”と書かれている」
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※この画像はAIにより生成したオリジナル画像です。 |
→ 出力結果は「C0ffe9 & Pea9e」のような曖昧な表記になりました。
2-3. 同一人物の連続再現
複数シーンで同じ人物を描くと、顔や服装、髪型が微妙に変わってしまい、統一感が失われます。
実例プロンプト:
「金髪の騎士。1枚目:剣を構えて戦う。2枚目:兜を脱いで城のバルコニーに立つ」
→ 画像ごとに顔が微妙に違って、別人に見えることも。
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※この画像はAIにより生成したオリジナル画像です。 |
2-4. 精密な設計図や建築構造
建物の平面図や製品の設計など、「寸法の正確さ」が必要な画像はAIが苦手です。
実例プロンプト:
「モダンな一軒家の設計図。正面図、側面図、平面図を含む」
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※この画像はAIにより生成したオリジナル画像です。 |
→ 出力されたのはラフなスケッチのようなもので、実用には向きませんでした。
3. 得意と苦手を理解して活用しよう
生成AIは万能ではありませんが、得意分野を理解して使えば驚くほどのスピードとクオリティを得られます。
- 得意分野=背景アート、ファンタジー、抽象作品など
- 苦手分野=手・文字・一貫性・設計図
苦手分野はPhotoshopやCanvaなどで修正したり、ControlNetやLoRAで補強することでカバーできます。
4. まとめ
生成AIによる画像生成は、創作活動を根本から変える力を持っています。
ただし、得意と苦手を理解せずに使うと、意図しない結果になることもあります。今回紹介した実例を参考に、うまく使い分けて、あなたの創造をカタチにしていきましょう。
ぜひあなたも、AIの力を活かして、自分だけのオリジナル作品を作ってみてください!